2007-01-01から1年間の記事一覧

ノイズ

ノイズというものが好きで、よくギターのフィードバック・ノイズが効いている音楽を聴くし、自分でもシンセを使ってギンギンした音を出したりする。 自分では認識しきれないものと接するのが大好きで、映画でも、一秒かけないようなカットバック(一番好きな…

爪の垢の二番煎じ

何かに憧れてものをつくる、というのは、ぼくたちの世代では逃れられない前提としてあって、現代において創作をしようとすると剽窃の危険性が自動的に発生する。 これは、先駆者が既にあることによって作品を世に出すことが困難になる、ということでもあるけ…

えも

ぶわぁっ、と曲が自分の周りをくるむ音楽が好きで、ビョークの一部の楽曲とか、ゆらゆら帝国の「無い!!!」などがその一例。そういうものを聴いていると、「自分は今この音楽に撫ぜられている!」と実感出来て気持ちよい。V∞REDOMSのパフォーマンスも似ている…

漫画家五十音・う

うのせけんいちも研究したいが、知識の限界からうすた京介を選択する。ギャグで言えばシュール・不条理・ナンセンスに分類されるうすただが、彼がその元祖として扱われるのは適当でない。彼の処女作は、短編集「チクサクコール」に見られる90年の作「ザ★手ぬ…

ひとみ

人間の瞳を見つめるのが大好きなのだが、「目を見て話を聞く」ということに意味があり過ぎて、どうにも瞳の観察自体が落ち着きを得ない。 それと、相手の「両」目を見るということは、相手の顔を見ることに近い。だって瞳の間に肌があるのだから。これが歯痒…

ワープロ脳

ある行列に並んでいると、後ろにいる女性二人の会話を耳が拾う。女A「〜〜ちゃんに訊かれたとき、私『ダンボウ』の『ボウ』間違えちゃってえ」 どうやら漢字の話らしい。 女Q「えー、どういった按配に?」 女A「ボウカンのボウ、って言っちゃったのゥ」傍…

漫画家五十音・い

一色まことも、いとうみきおも、伊藤理佐も井上三太も捨てがたい。それでもやっぱり、ぼくは岩明均からは逃れられないのである。 ぼくの周囲には多くの漫画狂があるので、情報には恵まれている。「寄生獣」の名前を聞くことは少なくなかった。しかしアフタヌ…

ジャンプスクエア

小畑の絵が田島昭宇に似すぎてて笑うっきゃない。森田まさのりの原作とは噛み合うべくも無いって分かってただろうにね。虚しいエポックメイキングですね。 とにかく遠藤達哉が連載を持ったことがうれしくてしょうがない。あの人はあんなにカラーがきれいだっ…

嫌悪の過程

T.N

言いたいことを言えない事ほど、苦しい事は無い。どれだけことばを飼い馴らしても、その場でことばが出せない苦しみは途轍もない。 T.Nのヤツは、僕が持つことばへの矜持を知っているせいで、からかいを忘れない。自分でも隠したくなるほどカオティックに湧…

漫画家五十音・あ

新井英樹という漫画家がいる。 彼の演出能力というのは、ぼくからしてみたらモンスターである。既視感を烈しく煽り立てる大衆の描写、性や暴力への(過剰なまでの)思い切りの良さ、情報過多な説明と、描画による「説明以上の説明」。何よりも、解釈集団として…

カタルシス

ゲームというのは、カタルシスが無いとやってられない。そりゃそうである。フラストレーションを溜めるために「作業」するのはどう考えてもおかしい。レベルを上げてボスを倒す。フラグを立てて絵を観る。完結が上手くいかなければ、ゲームのレーゾンデート…

育成

T.N

ペットを飼う(≠ペッティング)ということをしたことがない。だから「うちの犬がモビー・ディックのドラムを完コピしちゃって」とか「うちのフェネックが、俺がトゥルーエンド観る前にテキストも画も100%出しちゃって」とか、といったような笑い話を聞いても…

せいよく

僕は導入部の無いAVが嫌いである。行為だけをコラージュするような姿勢も気に食わないし、「何故まぐわうのか」という大前提が無いのもモヤモヤする。最近の流行で言えば「企画モノ」は、「こういうバカなことをしよう」という導入部が存在して、理由付けが…

せいしんのこうよう

物質文明が発達して、当然のことながら神秘・魔術文明というのは衰退もしくは地下潜伏してしまっている。 スーファミ黄金期に発売された「天地創造」というゲームソフトに、こんなような意の台詞があった。 「人間はこれまで、自然を神として崇拝し尊敬して…

えいがみておもいつき

『処女監禁』77年内気な青年が、向かいのアパートの女性に惚れ込み、彼女の観察を日課としている。彼女を想っての自慰に日々耽り、彼女の全裸を克明に写し描く彼であったが、どうしても想いを打ち明けることは出来ない。やや狂的な慕情は序盤でこそコミカ…

うえいと

何かを創る人・創ったことがある人なら分かってくれるかと思うが、創作において「比重」は凄まじく大事だ。「語るべきところ」と「語らなくてもいいところ」の比重とか、映画で言えば「話」と「映像」の比重なんかも大事である。以前ある人に「お前は、物語…

べつに

スピッツの「流れ星」は聴けば聴くほど丁寧に思えてきて、べた褒めスパイラルに陥る。あばたもえくぼ、とも言う。 「思い入れ」と「先入観」が酷似しているというのは凄く危うい。自分の感情の出どころを把握しながら批評するのは難しい。

やどよい

それは ふつかよい です。 酒飲んで寝たら夜中に気持ち悪くなって四苦八苦して、今なお気持ち悪い。しかし体に悪いものを摂ると、色んなところにそれが表出する。 さっきから自分の体臭が気になる。精液の臭いがする。あれよりもエグ味はないけれど、近い臭…

えいがおぼえがき

「パリところどころ」 ・ジャン・ダニエル・ポレ「サン=ドニ街」 男の「なってない」食べ方が、すごく雰囲気を作っていてイイ。 オチが秀逸過ぎる。ゾクゾクした。カメラ位置の切り返しでもゾクゾク。・ジャン・ルーシュ「北駅」 何ていうか、もう完璧。 画…

きほん・そのに

物語が物語として成り立つために、一番重要なものは何か、と言われたら、多分ミーは「美化」だと答える。文字通り「美しくする」という意味で。 現実世界に照らしたリアリティを放逐してでも美しくさせることが最も重要だ。美しくないものは物語にならない。…

うえもんだい

コンビニやファミレスや何かが、敷地内に店の看板を高々と掲げていて、それが周囲のスカイラインにマッチしていたりすると、途轍もなくグッとくる。 先頃、ビッグコミックオリジナルを読むがために入ったコンビニの看板が、その青く白いシンプルなカラーコー…

なんかみえるもの

目をつぶって眼球を弱く押すと、綺麗な砂壁のようなものが見える。 その砂壁には色々な光の点が瞬いて、明滅する四角辺が、滑らかに動いていく。 そして徐々に暗転していく。 子供の頃から、目をつぶった時の光景が大好きなのだ。 それを見せているのは目で…

きほんてきがいねん

CDも文庫も新書も漫画もDVDも、本当はサラピンのものを購入したいのだけれど、いかんせん金が無く、いかんせん働く意欲と行動力が無い。そんな身の上で何を言っても、説得力なんてゼロシステムなのだが、シーンに金を落とす、というのはとっても重要である。…

あさどら

朝ドラを小五の時から観ている。新聞小説みたいで、何だかやっぱり、面白い。こうやって話を小出しにしていくスタイルは、結構、日本独特なのではないか。 今アンコール放送されている「さくら」でもって、このブログの一テーマである分析・言証を行っていき…

はじめまして。色んなところにご挨拶します。「まぜずみ」というのは、真面目なことと不真面目な筆致・不真面目なことと真面目な筆致を 思うさまゴチャ混ぜにしようというコンセプトに基づいてるんですよ。自分の欠点である批評・言証・理解・分析の練習の場…