やどよい

それは ふつかよい です。
酒飲んで寝たら夜中に気持ち悪くなって四苦八苦して、今なお気持ち悪い。しかし体に悪いものを摂ると、色んなところにそれが表出する。
さっきから自分の体臭が気になる。精液の臭いがする。あれよりもエグ味はないけれど、近い臭いがする。ミシェル・ゴンドリーの映画で「俺の腋はどうして精液の臭いがするんだ」とかいう台詞があったが、すごくよく分かる。精液というのは体液の中でも特殊なもので、人間の分泌物の中では一番フェロモンらしいフェロモンだと思う。体液のひとつの究極、と言うとすごく大仰。ホルモンのバランスで、汗も唾液も栗の花の匂いになる、とかいう説があったらすぐさま信奉出来る。

人間が自分の体臭に敏感なのは、平時はそれが分からなくて、極端に臭った時に初めて認知出来るからだ。「人からどう思われているだろう」という危機感を、すごく強く煽る。

二日酔いの日というのは、時折喉の奥から、痛飲した物の臭いが立ち昇ってくる。すっごく辛い。酒の匂いが生物の匂いにヒネ曲げられているから。「サナギさん」に、人体の匂いへの秀逸な洞察が載っていたなあ。あれは感動した。