StoryTelling

打倒「へー、ゴダール好きなんだ。そこらへん観てりゃシネフィル名乗れると思ってんだろ」派

難解な作品というのがあって、芸術性を高めるために梗概を意味不明なものにしたり、オチが唐突過ぎたりする訳である。 このテの作品群の真の難しさは、肯定寄りの人間は「分かった面しやがって」という蔑視をされるし、否定寄りの人間もまた「理解しようとも…

無言の誘致

ルイス・ブニュエルの『昼顔』を観る。 映画としてものすごく良かったが、とりあえず、エロについて考えさせられた。 前置きとしてあらすじを述べる。 美しき若妻・セヴリーヌは夫と円満な関係を築きながらも彼とのセックスに踏み切れない。しかし、彼や彼の…

爪の垢の二番煎じ

何かに憧れてものをつくる、というのは、ぼくたちの世代では逃れられない前提としてあって、現代において創作をしようとすると剽窃の危険性が自動的に発生する。 これは、先駆者が既にあることによって作品を世に出すことが困難になる、ということでもあるけ…

うえいと

何かを創る人・創ったことがある人なら分かってくれるかと思うが、創作において「比重」は凄まじく大事だ。「語るべきところ」と「語らなくてもいいところ」の比重とか、映画で言えば「話」と「映像」の比重なんかも大事である。以前ある人に「お前は、物語…

きほん・そのに

物語が物語として成り立つために、一番重要なものは何か、と言われたら、多分ミーは「美化」だと答える。文字通り「美しくする」という意味で。 現実世界に照らしたリアリティを放逐してでも美しくさせることが最も重要だ。美しくないものは物語にならない。…

あさどら

朝ドラを小五の時から観ている。新聞小説みたいで、何だかやっぱり、面白い。こうやって話を小出しにしていくスタイルは、結構、日本独特なのではないか。 今アンコール放送されている「さくら」でもって、このブログの一テーマである分析・言証を行っていき…